Little Halftime Talk

Soccer Columns in Jweekly
- San Francisco Bay Area Japanese Newspaper
【連載】サッカーむだ話 ハーフタイムのつぶし方
04 有観客で戻ってくるぞ
チャンピオンズリーグ決勝!



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2021/05/28 掲載







 これはサッカーファンだけのためのコラムではないのだが、サッカーファンとしてチャンピオンズリーグ決勝について書かないわけにはいかない。5月29日、昼の12時(PDT)キックオフのチェルシー対マンチェスターシティで今年の欧州一を決める試合だ。欧州サッカー連盟は両チームに合計12,000枚のチケットを販売しており、スタジアムの空気もまた特別なものになるだろう。
 今シーズン両チームが所属するイングランド、プレミアリーグではほどんどの試合が無観客で行われた。そんな中、直近の第37節はその制限が緩和され、約1万人のファンがスタジアムに押し寄せた。これには画面越しに見ていた僕にも何か感慨深いものがあった。味方選手のプレーへの拍手、相手選手へのブーイングなどこの一年、選手たちには少し遠かったサポーターという存在を思い出させてくれたのではないだろうか。そしてもちろんゴールが決まるとスタジアムは興奮の渦につつまれた。もしかしたらスタンドの歓声とともに飛沫も飛び交っていたのかもしれないけど。
 でもそんな光景が見られる日が来るのを、僕はこの一年ずっと待っていた。今年はこれまでにない、とてもイレギュラーなシーズンだった。チェルシーもシティも一時はリーグ戦で10位以下に沈むなどコロナの混乱に飲み込まれていた。しかしそんな状況を乗り越えて欧州一の称号を手にするチームには、優勝の瞬間をファンと一緒に喜ぶ権利くらいあるのではないだろうか。
 因みに日本人選手は未だこの舞台に立ったことがない。奥寺と内田はベスト4まで進んだが決勝には手が届かなかった。いつかは日本人がこの欧州一を決める試合で活躍して欲しいとは思うが、今は純粋に試合を楽しもうと思う。そうだな、早々に敗退するだろうと思われていたチェルシーが延長戦の末にシティに逆転勝利、そんなドラマのある試合が見られればいいな。




shumpei WRITER:菊地俊平
日韓W杯が開催された2002年日本生まれ。在米8年。サッカー歴12年。
ポジションはMFまたはFW。好きな選手は松井大輔。来春から日本で大学生!