Little Halftime Talk

Soccer Columns in Jweekly
- San Francisco Bay Area Japanese Newspaper
【連載】サッカーむだ話 ハーフタイムのつぶし方
10 ベテラン選手、
獲る?獲らない?



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2021/07/09 掲載







 メッシやセルヒオ・ラモスというベテラン選手が今夏フリーになる。フリー、フリーエージェントとはクラブとの現行契約が切れる選手のこと、そのため他のクラブが移籍金無しでその選手を獲得できるようになる。
 さてクラブは彼らのようなベテランビッグネームを獲得するべきなのだろうか。彼らは比類なきキャリアを歩み、数々のトロフィーを掲げてきた。それに加え個人としての人気もあるため年俸は高額になるというデメリットがある。 その代わりグッズ収入で利益を得ることができる。イニエスタがヴィッセル神戸に加入したときにはイニエスタのユニフォームが即完売した。
 しかし実力はどうだろう。トップレベルの活躍をしていたのも過去の話、ラモスは昨シーズンの大半を怪我で棒に振ったし、メッシももう世界一の選手ではない。年齢を考慮してもほとんどの人はピークは過ぎたと言うだろう。しかし年齢は数字でしかないというのも一理ある。 ズラタン・イブラヒモビッチは38歳でありながらもACミランを牽引し、キング・カズこと三浦知良は54歳で未だに現役だ。メッシやラモスだって今後5年ほどトップレベルでいられる可能性も十分ある。
 経験や影響力はどうだろう。明確化できるものではないが両者とも世界の頂上に君臨していた選手だ。また、両者とも長年所属クラブでキャプテンを務めていたため、ベテランに多いエゴイスティックな選手ではない。 そのためクラブが背負うリスクは金銭と年齢によるパフォーマンス低下くらいだ。といっても金銭的負担が大きすぎて彼らを獲得できるクラブは限られているのだが。
 パリサンジェルマンはメッシ、ラモス両選手との関連が報道されている。お金の力で選手を獲得していると批判されることもあるがそんなチームがあってもいいのではと僕は思う。まだ実現してはいないが、メッシとラモスの共闘なんて数年前では想像できなかった。見てみたい…




shumpei WRITER:菊地俊平
日韓W杯が開催された2002年日本生まれ。在米8年。サッカー歴12年。
ポジションはMFまたはFW。好きな選手は松井大輔。来春から日本で大学生!