Little Halftime Talk

Soccer Columns in Jweekly
- San Francisco Bay Area Japanese Newspaper
【連載】サッカーむだ話 ハーフタイムのつぶし方
11 リーガが
日本人の夢である理由



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2021/07/16 掲載




2014年 レアルマドリード チャンピオンズリーグ優勝


 日本人に最も人気のあるサッカーリーグはリーガエスパニョーラ(通称リーガ、スペイン)なのではないか。リーグの規模で言えばプレミアリーグ(イングランド)、日本人選手の数で言えばブンデスリーガ(ドイツ)に劣るにも関わらずだ。その証拠に日本語版公式ツイッターアカウントのフォロワー数はバルセロナ31.5万人、レアルマドリード38.7万人に対してマンチェスターユナイテッド8.4万人、マンチェスターシティ8.8万人と大きな差がある。
 なぜリーガは人気なのか、その理由は組織的なプレーを重視する文化が日本人の好みに合うのだと僕は思う。止める、蹴るなどの基本の動作を重視する日本人にとって、シンプルなパスで攻撃を組み立てるスペインのティキタカという戦術はお手本のような存在だ。
 そしてもう一つ、日本人はリーガ優勝を経験したことがないのだ。その理由は上位の強さにある。岡崎慎司はレスターシティでプレミアを、長谷部誠はウォルフスブルクでブンデスリーガを制したが両クラブとも世界的な強豪ではない。それにくらべ過去15年でリーガ優勝経験のあるバルサ、レアル、アトレティコマドリードはチャンピオンズリーグでも決勝まで何年も連続で勝ち残るなどリーグ内の他のクラブと力の差がある。そのためリーガで優勝を狙うのであれば世界のトップチームに所属する必要がある。
 そして今期待がかかっているのが久保建英だ。幼少期バルサでプレーし、プロ契約が結べる18歳になるとバルサとレアルの間で争奪戦が勃発した。昨シーズンレンタル先であまり結果を残せなかったものの五輪のパフォーマンス次第では来シーズンレアルで選手登録されるかもしれない。ほかにも両クラブの下部組織でプレーしている選手もおり、日本人がスペインでトロフィーを掲げる日が来るのも遠くないと信じている。




shumpei WRITER:菊地俊平
日韓W杯が開催された2002年日本生まれ。在米8年。サッカー歴12年。
ポジションはMFまたはFW。好きな選手は松井大輔。来春から日本で大学生!