Little Halftime Talk

Soccer Columns in Jweekly
- San Francisco Bay Area Japanese Newspaper
【連載】サッカーむだ話 ハーフタイムのつぶし方
13 2011年の感動を
もう一度!



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2021/07/30 掲載




2011年 なでしこジャパンW杯優勝


 2011年は大変な年だった。3月11日の東日本大震災と福島の原発事故。机の下からテレビで流れている津波の映像や、ACのCMを見ていたのはよく覚えている。しかしその年のもう一つのビッグニュースはとても喜ばしいものだった。サッカー女子日本代表のワールドカップ優勝である。男女通じて初めて日本代表が世界の頂点に立ったあの光景は日本全土に大きな活力を与えてくれたのではないだろうか。
 あれから10年(早いな)経った今年はオリンピックイヤーだ。一年の延期を経て、大会への疑問や批判を受けながら開幕した。正直、女子代表の選手は数人以外あまり知らない。2015-6年に澤穂希や宮間あやなどの主力選手が引退し、リオ五輪出場を逃したこともあり、あまりチェックしていなかった。ただ初戦であるカナダ戦を見て足元の技術の高さに驚いた。試合自体は引き分けに終わったものの、絶対王者のアメリカが0‐3で負けるなど、先が読めない。日本は時折ロングボールも混ぜた攻撃をすれば得意のショートパスを活かせるのではないだろうか。
 一方、男子代表は大会前からメダルを獲ってくれるのではないかと期待している。堂安律や久保建英などはA代表にも選出されており、オーバーエイジを含めた守備もA代表に見劣りしない。フランスはベストメンバーを連れてくることが出来ず、初戦を1-4で落とし、スペインは主力二人が負傷し、試合もスコアレスドローに終わるなど優勝候補が不覚を取る展開となっているのも大きい。 日本は決勝トーナメントにさえ進めればベスト8では強豪と当たらず(ルーマニア、韓国、ホンジュラス、ニュージーランドと当たる)、そこで勝てればメダルへの挑戦権が与えられる。
 2011年のワールドカップ優勝から10年、コロナの混乱が続く日本へもう一度感動を届けてくれると僕は信じている。




shumpei WRITER:菊地俊平
日韓W杯が開催された2002年日本生まれ。在米8年。サッカー歴12年。
ポジションはMFまたはFW。好きな選手は松井大輔。来春から日本で大学生!