Little Halftime Talk

Soccer Columns in Jweekly
- San Francisco Bay Area Japanese Newspaper
【連載】サッカーむだ話 ハーフタイムのつぶし方
14 暗黒期抜けたセリエA、
もう一度世界一へ!



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2021/08/06 掲載




昨シーズン優勝したインテル


 セリエA(イタリア一部)はかつては世界一のリーグだった。本田圭佑も小学生の時にはイタリアの名門、ACミランで10番を背負うことを夢見る(後に叶える)などサッカープレイヤーにとってセリエAは憧れの舞台であった。 しかし近年は低迷期にあり、最後にイタリアのチームが欧州一に輝いたのは11年も前だ。また、同じ時期にリーグ9連覇を成し遂げたユベントスでもヨーロッパの舞台では格下に敗れるなど輝けていない。しかし今年はそんな時代の終わりを感じさせる出来事が多々あった。
 一つはユベントスの王座陥落だ。インテル一位、ACミラン二位と九年間続いたユベントスの一強時代を終わらせた。一方、欧州の舞台ではどのチームも結果を残せなかったため、人によってはただユベントスが弱体化しただけのように見えたかもしれない。 しかし今夏に行われた国際大会での個々の選手の活躍は目覚ましいものだった。
 例えば、つい先日閉幕したヨーロッパ選手権(EURO)だが、イタリア代表はベルギー、スペイン、イングランドといった強豪を押しのけ9年前(決勝で0‐4負け)の雪辱を果たし、53年ぶりにEUROのトロフィーを掲げた。 その優勝メンバーも最優秀選手賞を受賞したGKのドンナルンマやチーム得点王のインモービレなどほとんどの選手がセリエAから選ばれていた。
 またもう一つ個人的に楽しみにしているのは新しくローマの監督に就任したジョゼ・モウリーニョだ。彼はスペシャルワンと呼ばれ指揮を獲ったクラブ全て(トッテナムを除く、イングランド代表ハリー・ケイン擁するトッテナムはCL決勝進出やリーグ戦でも優勝を争う強豪だがタイトルとは 無縁なことで有名)でトロフィーを掲げてきた。そんなモウリーニョがここ20年リーグ優勝から遠ざかっている古豪の指揮を執る。
 個々のチームも、リーグとしても世界一への復権を目指すセリエAは8月13日に開幕する。




shumpei WRITER:菊地俊平
日韓W杯が開催された2002年日本生まれ。在米8年。サッカー歴12年。
ポジションはMFまたはFW。好きな選手は松井大輔。来春から日本で大学生!