Little Halftime Talk

Soccer Columns in Jweekly
- San Francisco Bay Area Japanese Newspaper
【連載】サッカーむだ話 ハーフタイムのつぶし方
30 ワールドカップに向けての
改善点



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2021/11/26 掲載




オマーン戦後半に代表デビューし、決勝点をアシストした三苫


 ワールドカップアジア最終予選の試合が2試合行なわれ、日本はベトナムとオマーン相手に2試合連続で1‐0で勝利し、2位に浮上した。サウジアラビアは2連勝で1位をキープしたが、2位のオーストラリアは中国相手に引き分けたため、3位に転落した。
 一番重要なのは勝ち点を落とさなかったことなのだが、結果に物足りなさはある。数字を確認してみると、ベトナム戦ではボール保持率67:33(%)、シュート数13‐6(本)、オマーン戦では保持率64:36、シュート数14‐4と2試合とも相手を圧倒していることが分かるのだが、それでも結果は1‐0だったからだ。
 この状況を打開するためにも森保監督はもっと異なる選手の組み合わせを試してみるべきではないだろうか。10月のオーストラリア戦で先制点を決めた田中碧、そして先週のオマーン戦で決勝点アシストした三苫薫は日本代表戦初出場だった。彼らはU-24の代表として東京五輪に参加しており、その活躍から欧州移籍を勝ち取っていた。森保監督は五輪代表の監督も兼任していたのだが、それには本来若い選手にフル代表での戦術などを叩き込み、使える即戦力を作り上げるという目的があったはずだ。しかし先週の2試合で試合に出場した五輪代表は4人にとどまっている。
 また、クラブで活躍していながらも代表でのプレー時間が限られている選手もいる。古橋享梧はそのいい例で彼は冬にスコットランドの名門セルティックに移籍してから18試合で13ゴールを決めているのだが、代表では後半途中からの出場がおおい。
 今の代表はメンバーが固定化されているため相手も対策しやすい。しかしそれ以上にチームに新しい風を吹かせるためにも、代表でのキャップ数が少なくても好調な選手は積極的に起用してみてほしい。




shumpei WRITER:菊地俊平
日韓W杯が開催された2002年日本生まれ。在米8年。サッカー歴12年。
ポジションはMFまたはFW。好きな選手は松井大輔。来春から日本で大学生!