Little Halftime Talk

Soccer Columns in Jweekly
- San Francisco Bay Area Japanese Newspaper
【連載】サッカーむだ話 ハーフタイムのつぶし方
32 異例の人事、
順位表への影響は



CONTENTS

2021/12/10 掲載




バイエルンの本拠地アリアンツアリーナ


 今シーズン、ブンデスリーガ(ドイツ1部)では去年のいいシーズンを送ったチームが下位に沈む波乱が起こっている。現在13試合消化した時点で昨シーズン2位のライプツィヒは11位、4位のヴォルフスブルクは8位、そして元日本代表長谷部も所属する前年5位のフランクフルトは降格圏から5ポイント差の13位に沈んでいる。その現象の原因といえなくもないのが監督交代だ。
 ”いえなくもない”といった理由は今シーズン開幕前ブンデスでは上位8チーム中7チームで監督が変わったのだが、その中には上記のように不調に陥ったチームだけではなく、現在1位のバイエルン、2位のドルトムント、3位レバークーゼンも含まれるからだ。そもそも結果を出しているはずの上位のチームで監督が変わるのは稀だ。参考までにプレミア(イングランド)とラ・リーガ(スペイン)では昨シーズン8位以上で終えたチームの内1チームでしか監督は変わっていない。しかしブンデスではドルトムントがフランクフルトの監督を引き抜いたのを皮切りにリーグ内で監督と引き抜き合う、逆玉突きのような人事が起こった。
 監督を変えた7チームの明暗ははっきりしているのだが、このような結果になった理由ははっきりしない。例えば夏の移籍市場で、ライプツィヒはスタメン選手が流出し、バイエルンは大型補強を行なったが、その他のチームは比較的しずかな夏を過ごした。昨シーズンのラスト5試合で獲得したポイントはフランクフルトよりレバークーゼンの方が少なかった。
 今シーズンはもうすぐ折り返し地点を迎える。そんな中ライプツィヒは監督を解任する判断を下した。現在11位とはいえチャンピオンズリーグ出場権を獲得できる4位とは5ポイント差しかなく、ブンデスリーガでは激しい順位の変動がこれからも続くかもしれない。




shumpei WRITER:菊地俊平
日韓W杯が開催された2002年日本生まれ。在米8年。サッカー歴12年。
ポジションはMFまたはFW。好きな選手は松井大輔。来春から日本で大学生!