Little Halftime Talk

Soccer Columns in Jweekly
- San Francisco Bay Area Japanese Newspaper
【連載】サッカーむだ話 ハーフタイムのつぶし方
37 コウチーニョ、
輝きを取り戻せるか



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2022/01/21 掲載







 今季冬の移籍市場で新天地をみつけたビッグネームの1人がフィリペ・コウチーニョだ。2008年、イタリアの名門インテルと初めてプロ契約を結んだコウチーニョは2013年にリバプールへ移籍。その後約5年間主力として、クラブ年間最優秀選手や、リーグベスト11などに選出される活躍をした。当時は監督からも、リバプールに残れば、銅像が立つほどのレジェンドになれると言われたが最終的には2018年1月にバルセロナへの移籍を決めた。
 しかし、バルセロナでは期待以上のインパクトを残せず、2019年夏にはバイエルンミュンヘンにレンタルで加入。そこでも23試合で8ゴールと一定の結果を残すものの、買取オプションは行使されなかった。復帰したバルセロナでは怪我にも悩まされ、常に移籍先を探していた状況だったのだが、冬にアストン・ヴィラへの今シーズン限りのレンタル移籍が決まった。
 そして15日に行なわれたマンチェスターユナイテッドとの一戦、コウチーニョは加入発表から1週間とう短い時間しかなかったもののベンチ入りを果たした。しかしヴィラは6分、キーパーのミスで失点を許してしまう。その後はヴィラが攻める展開が続くものの、67分、今度はパスミスから失点してしまう。そして直後の68分、コウチーニョが投入される。すると77分にはペナルティエリア付近の狭いスペースを流動的なパスで突破し、一点差に迫るゴールの起点になる。そして82分にはリバプール時代の2017年以来となるプレミアリーグでの得点を記録した。結果は2‐2の同点でだったものの、内容的にはヴィラの圧勝、ユナイテッドは相手のミスに救われたような試合だった。
 バルセロナで満足のいく結果を残せなかったコウチーニョだが、ヴィラでのデビュー戦では確かな違いをチームにもたらしていた。年齢的には29歳と”ベテラン”という言葉が近づいているが、もう一度ヴィラで全盛期のようなプレーを見せてほしい。




shumpei WRITER:菊地俊平
日韓W杯が開催された2002年日本生まれ。在米8年半。サッカー歴12年。
ポジションはMFまたはFW。好きな選手は松井大輔。春から日本で大学生!