Little Halftime Talk

Soccer Columns in Jweekly
- San Francisco Bay Area Japanese Newspaper
【連載】サッカーむだ話 ハーフタイムのつぶし方
44 新生アーセナルの
分かれ道



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2022/03/11 掲載




アーセナル本拠地、エミレーツスタジアム


 今のアーセナルは若手が主体のチームだといえる。基本的にスタメンで出場する11人の平均年齢は24.3歳、オーバー30は1人しかいない。マンチェスターシティの27歳、リバプールの28.7歳と比べると分かりやすいだろうか。そんな若いチームだが、現在、チャンピオンズリーグ出場権を獲得できる4位以上でのフィニッシュを目指し、奮闘している。
 アーセナルの若く、優秀な選手達というのは、別の言い方をすれば即戦力として使えて、なおかつ将来性もある選手達ということだ。そのため、他のビッグクラブが彼らを引き抜こうと考えるのも自然な流れだろう。そのため今シーズンの結果次第でアーセナルの将来は大きく変わってくるだろう。
 というのもここ数シーズンアーセナルは低迷しており、過去2シーズン連続で8位フィニッシュというのはアーセナルファンにとって受け入れられるものではないからだ。また、16-17シーズン以降チャンピオンズリーグにも出場しておらず、多くの選手の目標であり、価値を証明する場でもあるチャンピオンズリーグ出場、というのが選手の獲得、引き止め両方のカギになってくる。しかし注目したいのはアーセナルは監督も若く、チーム全体として成長期にあるということだ。ミケル・アルテタは現在39歳、プレミアの監督では唯一の30代だ。低迷するチームで、ファンからの批判は厳しく、解任されていてもおかしくないポイントは今まで何度もあった。しかし、クラブが彼に続けさせた結果9月にはプレミア月間最優秀監督に選ばれ、チームもチャンピオンズリーグ出場を十分射程圏内としている。
 勢いのあるチームはどこまで順位表のトップに近づけるか、今シーズン残りの試合は、アーセナルの3年先、5年先を変える重要な試合になる。




shumpei WRITER:菊地俊平
日韓W杯が開催された2002年日本生まれ。在米8年半。サッカー歴12年。
ポジションはMFまたはFW。好きな選手は松井大輔。春から日本で大学生!